各家庭や企業などに必ず1台以上はあるブレーカーですが、ブレーカーの増設工事などの需要は高く大きなビジネスチャンスがあります。
ブレーカーの交換や増設工事に関しては国家資格が必要となり、誰もができるわけではありません。
そのために、ビジネスも独占しやすく、とても大きな仕事を取ることも可能となるでしょう。
目次
1.ブレーカー増設時に注意すべき点
ブレーカ―増設の電気工事を実施する際には、ブレーカーをしっかりと固定する必要があります。一般的にはブレーカーは分電盤の中に収納するように固定します。ブレーカーは固定しなければならないという決まりになっているのです。ブレーカーが緩んで設置されていると火災の原因にもなりかねません。
また、その電気が使用される環境でどのくらいの電力が使用されるのかを知っておく必要があります。ブレーカーの許容を上回る電流を流してしまうと、ブレーカーが飛んでしまいます。だからと言って、むやみにブレーカーを増やしてしまうと、漏電の危険性が高まることも覚えておきましょう。
なお、設置の際には極性にも気をつけるようにしましょう。100Vのブレーカーには極性があります。一般的にLと呼ばれている白もしくは赤いケーブルは100Vの電験ケーブルとなり、Nと呼ばれる黒いケーブルはアース線となります。極性を逆にしてしまうと、火災の原因になるほか、エアコン設置時にうまくいかないなどのトラブルの元となってしまいます。
ブレーカーの増設の際には状況を確認することも大切です。予備ブレーカーの有無子確認しておきましょう。また、ブレーカーがケースに収まりきらない時は分電盤自体を交換する必要性も出てきます。
2.ブレーカーを交換するための費用の算出
ブレーカーの交換や増設をする際には、分電盤を交換するかどうかで価格が決まってきます。
分電盤がそのままの状態であれば、増設するために費用と、作業費用、出張費用などにより見積もりを出すことができます。分電盤を交換する場合には、それに加えて分電盤の価格が上乗せされます。
一般的にブレーカーの取替え工事の相場は2500円程度となっています。主幹ブレーカーの取り換え工事となると6000円程度が相場です。ブレーカー増設工事となると新規ブレーカーを取り付けますので8000円程度となります。
分電盤取替工事に関しては12000円程度が相場となります。また、ブレーカー取り付けの際には漏電調査も必要ですがその相場は、15000円から40000円程度となります。
3.ブレーカー増設工事には資格が必要
ブレーカーの交換や増設工事を実施する際には、大電流が流れ100Vという大電圧もかかる部分を工事しますので、電気工事士の国家試験の資格を取得する必要があります。
電気工事士の資格は2種類あり、第一種電気工事士と第二種電気工事士があります。一般家庭の工事程度であれば、第二種電気工事士の免許で十分ですが、比較的大きな電力を扱うには第一種電気工事士の免許が必要です。第一種電気工事士の免許を取得していると最大500キロワット未満の設備を扱うことができるようになります。
ブレーカ―を扱う、会社を起業するためにはこれらの資格を取得することから始めましょう。これらの資格は、通常3年から5年の実務経験が必要となりますので、これらの機関も考慮しておくことが大切です。
これらの試験の難度の目安としては、第一種電気工事士は筆記試験の合格率が50%、技能試験の合格率が33%、第二種電気工事士の筆記試験の合格率は65%、技能試験の合格率は52%となっています。
なお、電気工事士として独立し開業するためには、一定の要件が定められています。資格を取得した後に、会社を起こす都道府県に申請を行う必要があるのです。この場合は多くの必要書類を記載する必要があり、それらの手続きを代行してくれる業者も存在しています。代行業者の手数料の平均相場は約20万円程度となっています。
自分で手続きを行う際には、「登録電気工事業者の登録申請書」や「登録申請者の誓約書」、「主任電気工事士の電気工事免状の写し」などを用意する必要があります。
なお、主任電気工事士が従業員であった場合は、「主任電気工事士の誓約書・主任電気工事士の雇用証明」も合わせて必要になってきます。さらに、主任電気工事士が第二種電気工事士の場合は、実務経験に関する証明書も必要となります。
4.まとめ
ブレーカーの増設工事は少なからず危険を伴う作業です。そのため国家試験を取る必要があり、ブレーカーに対する正しい知識を身につける必要があります。
しかし、ブレーカーの交換や増設の需要は今後も上昇の見込みであり、大きなビジネスチャンスとなるでしょう。あなたも、電気工事士の資格を取ってビジネスを成功させてはいかがでしょうか。